倍率通達

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(倍率方式)

21 倍率方式とは、固定資産税評価額(地方税法第381条《固定資産課税台帳の登録事項》の規定により土地課税台帳若しくは土地補充課税台帳同条第8項の規定により土地補充課税台帳とみなされるものを含む。に登録された基準年度の価格又は比準価格をいう。以下この章において同じ。)に国税局長が一定の地域ごとにその地域の実情に即するように定める倍率を乗じて計算した金額によって評価する方式をいう。

 

(倍率方式による評価)

21‐2 倍率方式により評価する宅地の価額は、その宅地の固定資産税評価額に地価事情の類似する地域ごとに、その地域にある宅地の売買実例価額、公示価格、不動産鑑定士等による鑑定評価額、精通者意見価格等を基として国税局長の定める倍率を乗じて計算した金額によって評価する。

 

(大規模工場用地の評価)

22 大規模工場用地の評価は、次に掲げる区分に従い、それぞれ次に掲げるところによる。ただし、その地積が20万平方メートル以上のものの価額は、次により計算した価額の100分の95に相当する価額によって評価する。

(1) 路線価地域に所在する大規模工場用地の価額は、正面路線の路線価にその大規模工場用地の地積を乗じて計算した価額によって評価する。

(2) 倍率方式により評価する地域(以下「倍率地域」という。)に所在する大規模工場用地の価額は、その大規模工場用地の固定資産税評価額に倍率を乗じて計算した金額によって評価する。

 

(大規模工場用地)

22‐2 前項の「大規模工場用地」とは、一団の工場用地の地積が5万平方メートル以上のものをいう。ただし、路線価地域においては、14‐2《地区》の定めにより大工場地区として定められた地域に所在するものに限る。

(注) 「一団の工場用地」とは、工場、研究開発施設等の敷地の用に供されている宅地及びこれらの宅地に隣接する駐車場、福利厚生施設等の用に供されている一団の土地をいう。なお、その土地が、不特定多数の者の通行の用に供されている道路、河川等により物理的に分離されている場合には、その分離されている一団の工場用地ごとに評価することに留意する。

 

(大規模工場用地の路線価及び倍率)

22‐3 22《大規模工場用地の評価》の「路線価」及び「倍率」は、その大規模工場用地がその路線(倍率を定める場合は、その大規模工場用地の価格に及ぼす影響が最も高いと認められる路線)だけに接していて地積がおおむね5万平方メートルのく形又は正方形の宅地として、売買実例価額、公示価格、不動産鑑定士等による鑑定評価額、精通者意見価格等を基に国税局長が定める。

 

(余剰容積率の移転がある場合の宅地の評価)

23 余剰容積率を移転している宅地又は余剰容積率の移転を受けている宅地の評価は、次に掲げる区分に従い、それぞれ次に掲げるところによる。

(1) 余剰容積率を移転している宅地の価額は、原則として、11《評価の方式》から21‐2《倍率方式による評価》までの定めにより評価したその宅地の価額を基に、設定されている権利の内容、建築物の建築制限の内容等を勘案して評価する。ただし、次の算式により計算した金額によって評価することができるものとする。

×


 上の算式中の「A」、「B」及び「C」は、それぞれ次による。

「A」=余剰容積率を移転している宅地について、11《評価の方式》から21‐2《倍率方式による評価》までの定めにより評価した価額

「B」=区分地上権の設定等に当たり収受した対価の額

「C」=区分地上権の設定等の直前における余剰容積率を移転している宅地の通常の取引価額に相当する金額

(2) 余剰容積率の移転を受けている宅地の価額は、原則として、11《評価の方式》から21‐2《倍率方式による評価》までの定めにより評価したその宅地の価額を基に、容積率の制限を超える延べ面積の建築物を建築するために設定している権利の内容、建築物の建築状況等を勘案して評価する。ただし、次の算式により計算した金額によって評価することができるものとする。

×


 上の算式中の「D」、「E」及び「F」は、それぞれ次による。

「D」=余剰容積率の移転を受けている宅地について、11《評価の方式》から21‐2《倍率方式による評価》までの定めにより評価した価額

「E」=区分地上権の設定等に当たり支払った対価の額

「F」=区分地上権の設定等の直前における余剰容積率の移転を受けている宅地の通常の取引価額に相当する金額

(注) 余剰容積率を有する宅地に設定された区分地上権等は、独立した財産として評価しないこととし、余剰容積率の移転を受けている宅地の価額に含めて評価するものとする。

 

(余剰容積率を移転している宅地又は余剰容積率の移転を受けている宅地)

23‐2 前項の「余剰容積率を移転している宅地」又は「余剰容積率の移転を受けている宅地」とは、それぞれ次のものをいう。

(1) 「余剰容積率を移転している宅地」とは、容積率の制限に満たない延べ面積の建築物が存する宅地(以下「余剰容積率を有する宅地」という。)で、その宅地以外の宅地に容積率の制限を超える延べ面積の建築物を建築することを目的とし、区分地上権、地役権、賃借権等の建築物の建築に関する制限が存する宅地をいう。

(2) 「余剰容積率の移転を受けている宅地」とは、余剰容積率を有する宅地に区分地上権、地役権、賃借権の設定を行う等の方法により建築物の建築に関する制限をすることによって容積率の制限を超える延べ面積の建築物を建築している宅地をいう。

 

(私道の用に供されている宅地の評価)

24 私道の用に供されている宅地の価額は、11《評価の方式》から21‐2《倍率方式による評価》までの定めにより計算した価額の100分の30に相当する価額によって評価する。この場合において、その私道が不特定多数の者の通行の用に供されているときは、その私道の価額は評価しない。

 

(土地区画整理事業施行中の宅地の評価)

24‐2 土地区画整理事業(土地区画整理法昭和29年法律第119号第2条《定義》第1項又は第2項に規定する土地区画整理事業をいう。)の施行地区内にある宅地について同法第98条《仮換地の指定》の規定に基づき仮換地が指定されている場合におけるその宅地の価額は、11《評価の方式》から21‐2《倍率方式による評価》まで及び前項の定めにより計算したその仮換地の価額に相当する価額によって評価する。
 ただし、その仮換地の造成工事が施工中で、当該工事が完了するまでの期間が1年を超えると見込まれる場合の仮換地の価額に相当する価額は、その仮換地について造成工事が完了したものとして、本文の定めにより評価した価額の100分の95に相当する金額によって評価する。

(注) 仮換地が指定されている場合であっても、次の事項のいずれにも該当するときには、従前の宅地の価額により評価する。

1 土地区画整理法第99条《仮換地の指定の効果》第2項の規定により、仮換地について使用又は収益を開始する日を別に定めるとされているため、当該仮換地について使用又は収益を開始することができないこと。

2 仮換地の造成工事が行われていないこと。

 

(倍率方式により評価する宅地の自用地としての価額)

25‐2 倍率地域にある区分地上権の目的となっている宅地又は区分地上権に準ずる地役権の目的となっている承役地である宅地の自用地としての価額は、その宅地の固定資産税評価額が地下鉄のずい道の設置、特別高圧架空電線の架設がされていること等に基づく利用価値の低下を考慮したものである場合には、その宅地の利用価値の低下がないものとして評価した価額とする。
 なお、宅地以外の土地を倍率方式により評価する場合の各節に定める土地の自用地としての価額についても、同様とする。

2017年8月26日