特例認定贈与承継会社

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 猶予対象株式の制限撤廃により、
贈与・相続
時の納税負担が生じない制度とされ、 ・ 
複数名からの承継や、
最大3名の後継者に対 する承継にも対象が拡大されました。 ・ 
雇用確保要件 については、承継後5年間で平均8割の雇用を 維持できなかった場合でも、その理由を都道府 県に報告した上で、一定の場合には、猶予が継
続できることとされました。  
なお、この新しい特例制度は、この10年間で中 小企業の世代交代を集中的に促進するために創設 されたものですから、
今後、新たに事業承継をす る者(非上場株式等の贈与等を受ける者)が適用 対象となります。
したがって、既に改正 前の制度の適用を受けた者(既に非上場株式等の 贈与等を受けた者)については、事業承継は終わ っていることから、
この新しい特例制度の適用を 受けることはできません

⑴ 制度の概要  
特例経営承継受贈者が、
特例認定贈与承継会 社の非上場株式等を有していた特例贈与者(そ の特例認定贈与承継会社の非上場株式等につい て既にこの特例の適用に係る贈与をしているも
のを除きます。以下
「特例贈与者」といいま す。)
からその
特例認定贈与承継会社の
非上場 株式等を贈与
(平成30年1月1日から平成39年 12月31日までの間の最初のこの特例の適用に係 る贈与及びその贈与の日から特例経営贈与承継 期間の末日までの間
(注)に
贈与税の申告書の 提出期限が到来する贈与に限ります。)により
取得した場合において、その贈与が次の
①又は ②に掲げる場合の区分に応じそれぞれ①又は② の贈与であるときは、
その特例対象受贈非上場 株式等に係る納税猶予分の贈与税額に相当する 贈与税については、
その納税猶予分の贈与税額 に相当する担保を提供した場合に限り、
その特 例贈与者
(特例対象受贈非上場株式等が
経営承 継受贈者又は
特例経営承継受贈者である特例贈 与者の免除対象贈与
(その特例対象受贈非上場 株式等について受贈者がこの特例の適用を受け る場合における贈与をいいます。
以下1におい て同じです。)により取得したものである場合 における
贈与税については、
免除対象贈与をし た最初の経営承継受贈者又は特例経営承継受贈 者にその特例対象受贈非上場株式等の贈与をし た者)の死亡の日まで、その納税が猶予されま

(措法70の7の5①)。
(注) この特例の適用を受ける前に非上場株式等 についての相続税の納税猶予制度の特例(措 法70の7の6)の適用を受けている者につい ては、平成30年1月1日から平成39年12月31
日までの間の最初の相続税の納税猶予制度の 特例(措法70の7の6)の適用に係る相続の 開始の日から特例経営贈与承継期間の末日ま での間となります(措令40の8の5②)。

3
B: 贈与の直前において特例贈与者が有して いた特例認定贈与承継会社の非上場株式 等の数又は金額 ② 特例経営承継受贈者が2人又は3人である 場合 その贈与後におけるいずれの特例経営 承継受贈者の有する当該特例認定贈与承継会 社の非上場株式等の数又は金額が特例認定贈 与承継会社の発行済株式又は出資の総数又は 総額の10分の1以上となる贈与であって、か つ、その贈与後におけるいずれの特例経営承 継受贈者の有する当該特例認定贈与承継会社 の非上場株式等の数又は金額がその特例贈与 者の有する当該特例認定贈与承継会社の非上 場株式等の数又は金額を上回る贈与
⑵ 特例認定贈与承継会社の範囲  中小企業者のうち特例円滑化法認定(円滑化 法第12条第1項第1号の認定で円滑化省令第6 条第1項第11号又は第13号の事由に係るものを
いいます。)を受けた会社であって、一般贈与 税猶予制度と同様の要件を満たすものをいいま す
 なお、特例円滑化法認定を受けるためには、 認定経営革新等支援機関の指導及び助言を受け て特例承継計画を作成し、これについて、平成 35年3月31日までに都道府県知事の確認を受け
る必要があります。したがって、同日後に 贈与を受けた非上場株式等について、この特例の適用を受けるためには、同日前に特例承継計 画の都道府県知事の確認を受けておく必要があ
ります。 (注1) 認定経営革新等支援機関とは、中小企業 等経営強化法の規定による認定を受けた税 務、金融及び企業財務に関する専門的知識 や支援に係る実務経験が一定レベル以上の
個人、法人、中小企業支援機関等(税理士、 公認会計士、金融機関、商工会等)であって、 中小企業に対して専門性の高い支援事業を 行うものをいいます。
(注2) 特例承継計画とは、中小企業者の経営を 確実に承継するための具体的な計画であっ て、これには、後継者(最大で3人まで)、 後継者が非上場株式等を取得するまでの計
画及び後継者が非上場株式等を取得してか ら5年間の経営計画を定める必要がありま す。
⑶ 特例経営承継受贈者の範囲  基本的には、一般贈与税猶予制度と同じ要件 ですが、異なる点としては、一般贈与税猶予制 度においては、制度の適用を受けることができ る経営承継受贈者は、原則として1社につき1 人とされていましたが、この特例における特例 経営承継受贈者は、1社につき3人までとされ ました。これに伴い、贈与時における議決権数 の要件が以下のとおりとされました(措法70の 7の5②六ニ)。 ① 特例経営承継受贈者が1人の場合 その者 の議決権の数が、その者の同族関係者(既に 同一の会社についてこの特例及び非上場株式 等についての相続税の納税猶予制度の特例 (措法70の7の6①)の適用を受けている者 を除きます。)のうちいずれの者が有する議 決権の数をも下回らないこと ② 特例経営承継受贈者が2人又は3人の場合  これらの者の議決権の数が、総株主等議決 権数の100分の10以上であること及びこれら の者の同族関係者(既に同一の会社について
この特例及び相続税の納税猶予制度の特例の 適用を受けている者を除きます。)のうちい ずれの者が有する議決権の数をも下回らない こと  なお、同一の会社について、一般贈与税猶予 制度とこの特例を重複して適用することはでき ません(措法70の7の5②六ト)。また、特例 経営承継受贈者は、都道府県知事の確認を受け た特例承継計画に定められた特例後継者である 必要があります(措法70の7の5②六チ、措規 23の12の2⑨)。
⑷ 特例贈与者の範囲  同一の会社について、複数の者からの贈与に ついても適用を受けることができるようになり ましたが、贈与の時期によって、贈与者の要件 は以下のとおり異なります(措法70の7の5①、 措令40の8の5①)。 ① 最初の贈与に係る贈与者  その会社について最初にこの特例を受ける 場合の贈与者の要件は一般贈与税猶予制度と 同様です。すなわち、贈与の時前において、 特例認定贈与承継会社の代表権を有していた 個人で、次に掲げる要件の全てを満たすもの をいいます。 イ 贈与の直前(その個人がその贈与の直前 においてその特例認定贈与承継会社の代表 権を有しない場合には、その個人が代表権 を有していた期間内のいずれかの時及びそ の贈与の直前)において、その個人及びそ の同族関係者の有するその特例認定贈与承 継会社の非上場株式等に係る議決権の数の 合計が、その特例認定贈与承継会社の総株 主等議決権数の100分の50を超える数であ ること ロ 贈与の直前(その個人がその贈与の直前 においてその特例認定贈与承継会社の代表 権を有しない場合には、その個人が代表権 を有していた期間内のいずれかの時及びそ の贈与の直前)において、その個人が有す
るその特例認定贈与承継会社の非上場株式 等に係る議決権の数が、その個人の同族関 係者(その特例認定贈与承継会社の特例経 営承継受贈者となる者を除きます。)のう ちいずれの者が有するその非上場株式等に 係る議決権の数をも下回らないこと ハ 贈与の時において、その個人がその特例 認定贈与承継会社の代表権を有していない こと ② 2回目以降の贈与に係る贈与者  その会社についてこの特例を受けるための 2回目以降の贈与、すなわち、次に掲げる者 のいずれかに該当する者が存する場合の贈与 者の要件は、特例認定贈与承継会社の非上場 株式等を有していた個人で、贈与の時におい てその特例認定贈与承継会社の代表権を有し ていないものとされています。 イ その特例認定贈与承継会社の非上場株式 等について、この特例、非上場株式等につ いての相続税の納税猶予制度の特例(措法 70の7の6①)又は非上場株式等の特例贈 与者が死亡した場合の相続税の納税猶予制 度の特例(措法70の7の8①)の適用を受 けている者 ロ 上記①の者からこの特例の適用に係る贈 与によりその特例認定贈与承継会社の非上 場株式等の取得をしている者でその贈与に 係る贈与税の申告期限が到来していないた め、まだその申告をしていないもの ハ 特例被相続人から非上場株式等について の相続税の納税猶予制度の特例(措法70の 7の6①)の規定の適用に係る相続又は遺 贈により当該特例認定贈与承継会社の非上 場株式等の取得をしている者でその相続に 係る相続税の申告期限が到来していないた め、まだその申告をしていないもの
⑸ 特例対象受贈非上場株式等の範囲と納税猶予 分の贈与税額  この特例の対象となる特例対象受贈非上場株
式等とは、贈与により取得した特例認定贈与承 継会社の非上場株式等(議決権に制限のないも のに限ります。)のうち贈与税の申告書にこの 特例の適用を受けようとする旨の記載があるも のをいいます。なお、一般贈与税猶予制度にお いては、発行済株式総数の3分の2までという 適用上限(措法70の7①)がありますが、この 特例にはこの制限はありません。  納税猶予分の贈与税額の計算は、一般贈与税 猶予制度と同様です(措法70の7の5②八、措 令40の8の5⑮)。
⑹ 特例経営贈与承継期間  前述のとおり、同一の会社について、複数の 贈与者からの贈与が、また、複数の特例経営承 継受贈者がこの特例の適用対象となりましたが、 特例経営贈与承継期間は、この特例の適用を受 けるための最初の贈与に係る贈与税の申告書の 提出期限(先に相続税の納税猶予制度の特例 (措法70の7の6①)の適用を受けている場合 には、その最初の相続に係る相続税の申告書の 提出期限)から5年間とされています(措法70 の7の5②七)。なお、この特例経営贈与承継 期間は、特例経営承継受贈者ごとに判定するこ とになりますので、例えば、A、B2人の特例 経営承継受贈者がこの特例の適用を受ける場合 に、同年中に贈与を受ければ、同時期に特例経 営贈与承継期間は終了しますが、仮にBが1年 遅れて贈与を受ければ、Bの特例経営贈与承継 期間の終了時期は、Aの1年後となります。
⑺ 納税猶予期限が確定する場合(猶予税額の全 部又は一部の納付)  一般贈与税猶予制度を準用していますので、 これと同様の場合に納税猶予期限が確定します が、雇用確保要件(5年間平均で8割確保)に ついては準用していません。したがって、特例 経営贈与承継期間の5年間の平均の常時使用従 業員数が贈与時の常時使用従業員数の8割を下 回った場合であっても、これのみをもって納税

猶予期限が確定することはありません(措法70 の7の5③)。  ただし、この場合には、その8割を下回った 理由について、都道府県知事の確認を受けなけ ればなりません。この際、特例経営贈与承継期 間の末日の翌日から4か月を経過する日までに、 その8割を下回った理由について、認定経営革 新等支援機関の所見の記載があり、かつ、この 理由が経営状況の悪化である場合又はその認定 経営革新等支援機関が正当と認められないと判 断した場合には、その認定経営革新等支援機関 による経営力の向上に係る指導及び助言を受け た旨の記載のある報告書の写しを都道府県知事 に提出しなければなりません(円滑化省令20① ③⑭)。  そして、特例経営承継受贈者は、納税地の所 轄税務署長に対し、特例経営贈与承継期間の末 日に係る継続届出書に上記の報告書の写し及び 都道府県知事の確認書の写しを添付して提出し なければなりません(措法70の7の5⑥、措規 23の12の2⑮六)。これらの書類の添付がない 継続届出書が提出されたときには、納税猶予期 限は確定し、猶予税額の全部を納付する必要が あります(措法70の7の5⑧)。
⑻ 経営環境の変化に対応した新たな減免制度の 創設 ① 時価(相続税評価額)の2分の1までの部 分に対応する猶予税額の免除  この特例の適用を受ける特例経営承継受贈 者又は特例対象受贈非上場株式等に係る特例 認定贈与承継会社が次のイからニまでのいず れかに掲げる場合に該当することとなった場 合(その特例認定贈与承継会社の事業の継続 が困難な事由として一定の事由が生じた場合 に限ります。)において、その特例経営承継 受贈者は、そのイからニまでの贈与税の免除 を受けようとするときは、その該当すること となった日から2か月を経過する日(その該 当することとなった日からその2か月を経過
する日までの間に特例経営承継受贈者が死亡 した場合には、その特例経営承継受贈者の相 続人がその特例経営承継受贈者の死亡による 相続の開始があったことを知った日の翌日か
ら6か月を経過する日。以下「申請期限」と いいます。)までに、免除を受けたい旨、免 除を受けようとする贈与税に相当する金額及 びその計算の明細その他の事項を記載した申
請書(免除の手続に必要な書類その他の書類 を添付したものに限ります。)を納税地の所 轄税務署長に提出しなければなりません(措 法70の7の5⑫)。
イ 特例経営贈与承継期間の末日の翌日以後 に、特例経営承継受贈者が特例対象受贈非 上場株式等の全部又は一部の譲渡等をした 場合(その特例経営承継受贈者の同族関係
者以外の者に対して行う場合に限ります。) において、次に掲げる金額の合計額がその 譲渡等の直前における猶予中贈与税額(そ の譲渡等をした特例対象受贈非上場株式等
の数又は金額に対応する部分の額に限りま す。)に満たないとき その猶予中贈与税 額からその合計額を控除した残額に相当す る贈与税 イ 譲渡等の対価の額(その額がその譲渡
等をした時における譲渡等をした数又は 金額に対応する特例対象受贈非上場株式 等の相続税評価額の2分の1以下である 場合には、相続税評価額の2分の1に相
当する金額)をこの特例の適用に係る贈 与により取得をした特例対象受贈非上場 株式等のその贈与の時における価額とみ なして計算した納税猶予分の贈与税額
ロ 譲渡等があった日以前5年以内におい て、特例経営承継受贈者及びその特例経 営承継受贈者の同族関係者がその特例認 定贈与承継会社から受けた剰余金の配当
等の額とその特例認定贈与承継会社から 受けた法人税法の規定により過大役員給 与等とされる金額との合計額ロ 特例経営贈与承継期間の末日の翌日以後
に、特例対象受贈非上場株式等に係る特例 認定贈与承継会社が合併により消滅した場 合(吸収合併存続会社等が特例経営承継受 贈者の同族関係者以外のものである場合に
限ります。)において、次に掲げる金額の 合計額がその合併がその効力を生ずる直前 における猶予中贈与税額に満たないとき  その猶予中贈与税額からその合計額を控除
した残額に相当する贈与税 イ 合併対価(吸収合併存続会社等が合併 に際して消滅する特例認定贈与承継会社 の株主又は社員に対して交付する財産を
いいます。)の額(その額がその合併が その効力を生ずる直前における特例対象 受贈非上場株式等の相続税評価額の2分 の1以下である場合には、相続税評価額
の2分の1に相当する金額)をこの特例 の適用に係る贈与により取得をした特例 対象受贈非上場株式等のその贈与の時に おける価額とみなして計算した納税猶予
分の贈与税額 ロ 合併がその効力を生ずる日以前5年以 内において、特例経営承継受贈者及びそ の特例経営承継受贈者の同族関係者がそ の特例認定贈与承継会社から受けた剰余
金の配当等の額とその特例認定贈与承継 会社から受けた法人税法の規定により過 大役員給与等とされる金額の合計額 ハ 特例経営贈与承継期間の末日の翌日以後
に、特例対象受贈非上場株式等に係る特例 認定贈与承継会社が株式交換又は株式移転 (以下「株式交換等」といいます。)により 他の会社の株式交換完全子会社等となった
場合(当該他の会社が特例経営承継受贈者 の同族関係者以外のものである場合に限り ます。)において、次に掲げる金額の合計 額がその株式交換等がその効力を生ずる直
前における猶予中贈与税額に満たないとき  その猶予中贈与税額からその合計額を控
除した残額に相当する贈与税 イ 交換等対価(当該他の会社が株式交換 等に際して株式交換完全子会社等となっ た特例認定贈与承継会社の株主に対して
交付する財産をいいます。)の額(その 額がその株式交換等がその効力を生ずる 直前における特例対象受贈非上場株式等 の相続税評価額の2分の1以下である場
合には、相続税評価額の2分の1に相当 する金額)をこの特例の適用に係る贈与 により取得をした特例対象受贈非上場株 式等のその贈与の時における価額とみな
して計算した納税猶予分の贈与税額 ロ 株式交換等がその効力を生ずる日以前 5年以内において、特例経営承継受贈者 及びその特例経営承継受贈者の同族関係
者がその特例認定贈与承継会社から受け た剰余金の配当等の額とその特例認定贈 与承継会社から受けた法人税法の規定に より過大役員給与等とされる金額の合計
額 ニ 特例経営贈与承継期間の末日の翌日以後 に、特例対象受贈非上場株式等に係る特例 認定贈与承継会社が解散をした場合におい て、次に掲げる金額の合計額がその解散の
直前における猶予中贈与税額に満たないと き その猶予中贈与税額からその合計額を 控除した残額に相当する贈与税 イ 解散の直前における特例対象受贈非上
場株式等の相続税評価額をこの特例の適 用に係る贈与により取得をした特例対象 受贈非上場株式等のその贈与の時におけ る価額とみなして計算した納税猶予分の
贈与税額 ロ 解散の日以前5年以内において、特例 経営承継受贈者及びその特例経営承継受 贈者の同族関係者がその特例認定贈与承 継会社から受けた剰余金の配当等の額及
びその特例認定贈与承継会社から受けた 法人税法の規定により過大役員給与とされる金額の合計額 (注) 上記の「特例認定贈与承継会社の事業の 継続が困難な事由として一定の事由」とは、
次のいずれか(特例認定贈与承継会社が解 散をした場合にあっては、⑤を除きます。) に該当する場合をいいます(措令40の8の 5 、措規23の12の2⑳~ )。
① 直前事業年度(特例経営承継受贈者又 は特例認定贈与承継会社が上記イからニ までのいずれかに該当することとなった 日の属する事業年度の前事業年度をいい
ます。以下(注)において同じです。)及 びその直前の3事業年度(直前事業年度 の終了の日の翌日以後6か月を経過する 日後に上記イからニまでのいずれかに該
当することとなった場合には、2事業年 度)のうち2以上の事業年度において、 特例認定贈与承継会社の経常損益金額(会 社計算規則第91条第1項に規定する経常
損益金額をいいます。)が零未満であるこ と ② 直前事業年度及びその直前の3事業年 度(直前事業年度の終了の日の翌日以後 6か月を経過する日後に上記イからニま
でのいずれかに該当することとなった場 合には、2事業年度)のうち2以上の事 業年度において、各事業年度の平均総収 入金額(総収入金額(会社計算規則第88
条第1項第4号に掲げる営業外収益及び 同項第6号に掲げる特別利益以外のもの に限ります。)を総収入金額に係る事業年 度の月数で除して計算した金額をいいま
す。以下(注)において同じです。)が、 各事業年度の前事業年度の平均総収入金 額を下回ること ③ 次に掲げる事由のいずれか(直前事業 年度の終了の日の翌日以後6か月を経過
する日後に上記イからニまでのいずれか に該当することとなった場合には、下記 イに掲げる事由)に該当すること
イ 特例認定贈与承継会社の直前事業年 度の終了の日における負債(利子(特 例経営承継受贈者の同族関係者に対し て支払うものを除きます。)の支払の基
因となるものに限ります。ロにおいて 同じです。)の帳簿価額が、直前事業年 度の平均総収入金額に6を乗じて計算 した金額以上であること ロ 特例認定贈与承継会社の直前事業年
度の前事業年度の終了の日における負 債の帳簿価額が、その事業年度の平均 総収入金額に6を乗じて計算した金額 以上であること ④ 次に掲げる事由のいずれかに該当する
こと イ 判定期間(直前事業年度の終了の日 の1年前の日の属する月から同月以後 1年を経過する月までの期間をいいま す。)における業種平均株価が、前判定
期間(判定期間の開始前1年間をいい ます。ロにおいて同じです。)における 業種平均株価を下回ること ロ 前判定期間における業種平均株価が、 前々判定期間(前判定期間の開始前1
年間をいいます。)における業種平均株 価を下回ること (注) 業種平均株価とは、判定期間、前 判定期間又は前々判定期間に属する 各月における上場株式平均株価(金
融商品取引法第130条の規定により公 表された上場会社の株式の毎日の最 終の価格を利用して算出した価格の 平均値をいい、具体的には、非上場 株式等の相続税評価額の算定に用い
るために国税庁において公表する業 種目別株価となります。)を合計した 数を12で除して計算した価格をいい ます。 ⑤ 特例経営承継受贈者(上記イからハま
でのいずれかに該当することとなった時において特例認定贈与承継会社の役員又 は業務を執行する社員であった者に限り ます。)が心身の故障その他の事由により
当該特例認定贈与承継会社の業務に従事 することができなくなったこと

② 実際の譲渡等の価額が相続税評価額の2分 の1を下回った場合の納税猶予  上記①イからハまでに該当する場合で、か つ、次のイからハまでに該当する場合におい て、特例経営承継受贈者が下記③の適用を受 けようとするときは、上記①にかかわらず、 申請期限までに上記①イからハまでのそれぞ れイ及びロに掲げる金額の合計額に相当する 担保を提供した場合で、かつ、その申請期限 までにこの特例の適用を受けようとする旨、 その金額の計算の明細その他の事項を記載し た申請書を納税地の所轄税務署長に提出した 場合に限り、再計算対象猶予税額(上記①イ に該当する場合には猶予中贈与税額のうちそ の譲渡等をした特例対象受贈非上場株式等の 数又は金額に対応する部分の額をいい、上記 ①ロ又はハに該当する場合には猶予中贈与税 額に相当する金額をいいます。)からその合 計額を控除した残額を免除し、その合計額 (上記①イに該当する場合には、その合計額
に猶予中贈与税額からその再計算対象猶予税 額を控除した残額を加算した金額)を猶予中 贈与税額とすることができます(措法70の7 の5⑬)。 イ 上記①イの対価の額がその譲渡等をした
時における特例対象受贈非上場株式等の相 続税評価額の2分の1以下である場合 ロ 上記①ロの合併対価の額が合併がその効 力を生ずる直前における特例対象受贈非上
場株式等の相続税評価額の2分の1以下で ある場合 ハ 上記①ハの交換等対価の額が株式交換等 がその効力を生ずる直前における特例対象 受贈非上場株式等の相続税評価額の2分の
1以下である場合 ③ 実際の譲渡等の価額が相続税評価額の2分 の1を下回った場合の猶予税額の免除  上記①イからハまでに該当することとなっ た日から2年を経過する日において、上記②
により猶予中贈与税額とされた金額に相当する贈与税の納税の猶予に係る期限及び免除に ついては、次に掲げる場合の区分に応じそれ ぞれ次に定めるところによります(措法70の
7の5⑭)。 イ 次に掲げる会社がその2年を経過する日 においてその事業を継続している場合 特 例再計算贈与税額(上記②ロ又はハに該当 する場合には、その合併又は株式交換等に
際して交付された株式等以外の財産の価額 に対応する部分の額に限ります。)に相当 する贈与税については、その2年を経過す る日から2か月を経過する日(その2年を
経過する日からその2か月を経過する日ま での間に特例経営承継受贈者が死亡した場 合には、その特例経営承継受贈者の相続人 がその特例経営承継受贈者の死亡による相
続の開始があったことを知った日の翌日か ら6か月を経過する日。以下「再申請期 限」といいます。)をもって納税猶予に係 る期限となりますので、この贈与税及び納
税猶予期間に対応する利子税を納付しなけ ればなりません。また、上記②により猶予 中贈与税額とされた金額から特例再計算贈 与税額を控除した残額に相当する贈与税に
ついては免除することとされました。 イ 上記②イの場合におけるその譲渡等を した特例対象受贈非上場株式等に係る会 社 ロ 上記②ロの場合におけるその合併に係
る吸収合併存続会社等 ハ 上記②ハの場合におけるその株式交換 等に係る株式交換完全子会社等 ロ 上記イイからハまでの会社がその2年を 経過する日において事業を継続していない
場合 上記②により猶予中贈与税額とされ た金額(上記②イに該当する場合にはその 譲渡等をした特例対象受贈非上場株式等の 数又は金額に対応する部分の額に、上記②
ロ又はハに該当する場合にはその合併又は 株式交換等に際して交付された株式等以外
の財産の価額に対応する部分の額に限りま す。)に相当する贈与税については、再申 請期限をもって納税猶予に係る期限となり ますので、この贈与税及び納税猶予期間に
対応する利子税を納付しなければなりませ ん。 (注1) 「事業を継続している場合」とは、次の 要件の全てを満たす場合をいいます(措 令40の8の5 )。
ⅰ 商品の販売その他の業務を行ってい ること ⅱ 上記①イからハまでに該当すること となった時の直前における特例認定贈 与承継会社の常時使用従業員のうちそ
の総数の2分の1に相当する数(その 数に1人未満の端数があるときはこれ を切り捨てた数とし、その該当するこ ととなった時の直前における常時使用
従業員の数が1人のときは1人としま す。)以上の者が、その該当することと なった時から上記の2年を経過する日 まで引き続き上記イイからハまでに掲
げる会社の常時使用従業員であること ⅲ ⅱの常時使用従業員が勤務している 事務所、店舗、工場その他これらに類 するものを所有し、又は賃借している
こと (注2) 「特例再計算贈与税額」とは、実際の譲 渡等の対価の額、合併対価の額又は交換 等対価の額に相当する金額を贈与により 取得をした特例対象受贈非上場株式等の
その贈与の時における価額とみなして計 算した納税猶予分の贈与税額に、それぞ れ上記①イロ、ロロ又はハロに掲げる金 額を加算した金額をいいます。
 なお、上記イにより贈与税の免除を受けよ うとする特例経営承継受贈者は、再申請期限 までに、免除を受けたい旨、免除を受けよう とする贈与税に相当する金額及びその計算の
明細その他の事項を記載した申請書(その免除の手続に必要な書類その他の書類を添付し たものに限ります。)を納税地の所轄税務署
長に提出しなければなりません(措法70の7 の5⑯)。④ 税務署長による調査  税務署長は、上記①から③までの申請書の 提出があった場合において、これらの申請書
に記載された事項について調査を行い、これ らの申請書に係る贈与税の免除をし、又はこ れらの申請書に係る申請の却下をします。こ の場合において、税務署長は、これらの申請
書に係る申請期限又は再申請期限の翌日から 起算して6か月以内に、免除をした贈与税の 額又は却下をした旨及びその理由を記載した 書面により、これをこれらの申請書を提出し
た特例経営承継受贈者に通知することとされ ています(措法70の7の5⑰)。 2 非上場株式等についての相続税の納税 猶予及び免除の特例の創設
 相続税についても、一般の非上場株式等につい ての相続税の納税猶予制度(措法70の7の2。以 下「一般相続税猶予制度」といいます。)を基に、
特例制度が創設されました。以下では、一般相続 税猶予制度と異なる部分について説明します。
⑴ 制度の概要  特例経営承継相続人等が、特例認定承継会社 の代表権を有していた一定の個人(以下「特例 被相続人」といいます。)から相続又は遺贈に よりその特例認定承継会社の非上場株式等の取 得(平成30年1月1日から平成39年12月31日ま での間の最初のこの特例の適用に係る相続又は 遺贈による取得及びその取得の日から特例経営 承継期間の末日までの間(注)に相続税の申告 書の提出期限が到来する相続又は遺贈による取 得に限ります。)をした場合には、その非上場 株式等のうち特例対象非上場株式等に係る納税 猶予分の相続税額に相当する相続税については、 相続税の申告期限までに一定の担保を提供した 場合に限り、その特例経営承継相続人等の死亡 の日までその納税が猶予されます(措法70の7